2006-09-10から1日間の記事一覧

ボトルネック

もしかして米澤穂信は、厭世しまくっているけど、それでも生きようとする人、そういうものを書きたいのかな、と思った。勘のいい女の子は、味方につけると幸せですよね。ああでもなあ、自分が生まれていなかったら、なんて痛いなあ。『ボトルネック』と聞い…

λに歯がない

最初から事件が起こっているなんて、森にしては珍しい展開ですね。となると、物語全体が謎解きのために費やされることになるので、まあそういうのが好きな人が楽しいんじゃないでしょうか。私は加部谷のはっちゃけぶりが好きなので。λに歯がない (講談社ノベ…

クビキリサイクル

発売当時に読めばよかったよ……。今となっては、西尾作品もいくつか読んでいるだけに、まだ作者に馴染んでいない文体が気になってしまった。順番に読むって、ときには大切ですね。クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)作者: 西尾維新,ta…

魂の駆動体

クルマと、自転車と、翼の物語。男の子なら読んでみなって。ここに描かれている一体感、疾走感への欲求は、きっとみんなが持っているものだと思う。魂の駆動体 (ハヤカワ文庫JA)作者: 神林長平出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2000/03/01メディア: 文庫 ク…

八月の路上に捨てる

ストーリーの予備知識がなかったため、これから結婚しようとする人にこの本を差し上げてしまい、大慌てしましたが、読み終わってみると、これは有りなんじゃないかと思い直しました。さっぱりとした仕上がりですね。あくまで私見ではありますが、人が離婚す…

独白するユニバーサル横メルカトル

数学への執着によって呼び起こされる結末が、割り切りのようなそうでないような、妙に清清しさを感じさせる「Ωの晩餐」、芸術が人を堕落させるものとされる世界で、最後に決まるキックが最高に気に入った「オペラントの肖像」、タイトルとそのアイデアが秀逸…